東田川文化記念館

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東田川文化記念館の概要

 東田川文化記念館は、郡庁舎と議事堂(共に明治時代に創建、山形県指定有形文化財)の2棟と、旧東田川電気事業組合倉庫で構成されています。平成元年から復元工事を始め、平成7年度に完成しました。当時の工法を忠実に再現することにより、明治から歩んできた文化や歴史を伝えています。市民はもとより広域的な人々の芸術文化、生涯学習の拠点として幅広く利用されています。

旧東田川郡役所
木造平屋建 口型平面中庭あり 玄関、郡長室突出
軒高 4,545m
建築面積 512.3平方メートル
文化財指定年月日 昭和63年(1988)4月12日

旧東田川郡会議事堂
木造二階建 正面中央平屋建 玄関突出
軒高 9,054m
建築面積 592.6平方メートル
文化財指定年月日 昭和63年(1988)4月12日

●ご利用案内
開館時間 AM9:00〜PM4:30
入館料 無料
休館日 月曜日、年末年始
●交通のご案内
東田川文化記念館地図


旧東田川郡役所(県指定有形文化財)

旧東田川郡会議事堂

 当初の郡役所は、明治12年から14年までの間に鶴岡市にある旧西田川郡役所などと時期を同じくして建てられたものといわれております。当時としては大変ハイカラな西洋建築でしたが、明治19年春、近辺の大火に巻き込まれ消失してしまいました。再建後は、純和風の重厚で威厳に満ちた建物として生まれ変わりました。内部は回廊式中庭に見られるような洋風建築様式も取り入れられ、文明開化の風を敏感に感じ取った当時の建築家の心意気を偲ばせてくれます。棟梁は当時庄内では第一人者といわれた高橋兼吉。彼は山居倉庫(酒田市)、西田川郡役所(鶴岡市)、善宝寺五重塔(鶴岡市)など全国に広く知られている建物を手がけた棟梁です。平屋建て、明治20年の創建。
  東田川郡役所平面図

展示物紹介
 明治11年(1878)、藤島に郡役所がおかれました。山形県令は鬼県令と言われた三島通庸、初代郡長は新潟県出身木村順蔵でした。
 以来、茨城、群馬、滋賀、福島、山形県士族出身の郡長がおおよそ3〜5年の任期で就任。明治44年(1911)、12代郡長の関原弥里が梵字川を開発し水力発電所を建設。電力で灌漑用水を揚水し郡内一円に配水。余った電気は郡内に配電。公益の電気事業として発展しました。

香炉時計の写真

◆長倉徹コレクション「時の記憶者たち」
 明治の時計、カメラのコレクションです。明治初期から中期、主に酒田港を経て鶴岡に入ってきた輸入品です。当時の時計やカメラは非常に高価で富裕な商家や地主などが求めたようです。一部初期の国産品(精工舎など)もあって、一目見ただけで郷愁に誘われる懐かしさあふれるコレクションです。

○香炉時計(常設展示)
 香を型につめて点火して、その燃え残りで時間をはかります。(江戸中期)
○欅櫓形漆塗ランプ台(木工芸)(常設展示)
 ランプ台は日本様式の櫓から発想した大工さんの工夫に満ちた細工で、ごくシンプルに見えますが細工組み立てになっており、どっしり重く、正に日本的な様式のランプ台です。ランプは真鍮で、腰を絞った瓶子形で裾の段、胴の凸線で形を整えています。冠は丸曲げかんざしと寛文女性を思わせる、日本独自の形でその堅さがうかがえる物です。


◆焼失前の郡役所の模型(郡役所入り口に常設展示)
 東田川郡役所は明治19(1886)年4月に火災で焼失、翌年5月に再建、現在の和風建築となりました。焼失前の明治14年、明治天皇が東北巡見の際立ち寄られた歴史があります。高橋兼吉とその娘婿、巌太郎の設計。

◆大正2年製作「庄内三郡地図」(旧、金庫室)
 東田川郡役所、西田川郡役所、飽海郡役所の3つが明示された、大きな彩色掛軸です。羽越線は未開通、また鶴岡町・酒田町となっており時代の移り変わりを見る思いです。

◆藤島の歴史「明治・大正の藤島」
○明治・大正・昭和期の藤島スナップ
 町中の光景、大正7年開通の藤島駅、疎開列車の車中など、当時を彷彿とさせる写真です。
○明治の教育や戦争の影
 明治の教科書や軍服、当時の校舎などです。
○獅子の里ふじしま
 藤島は獅子踊の盛んな土地柄、添川両所神社獅子をコンパクトに10分間で紹介するビデオは大人にも子供にも人気です。


添川両所神社獅子

◆添川両所神社獅子
 藤島地域は藤の里・獅子の里と知られています。当館内に等身大の獅子が展示されています。
 藤島地域に残る獅子衣装(獅子の幕)の模様は巴・源氏車・波・千鳥を白く抜いた紺色の染物。その配置や形に各地区の違いがあります。幕抑えと呼ばれる布製の飾り物が実に愛らしい……。五穀豊穣の願いが込められたものでしょうが、野菜やうさぎ、亀など、荒々しい獅子に一見親しみを感じます。


伝統こけし

◆伝統こけしコーナー(常設展示)
 元藤島町教育長松田博昭氏(故人)が長年蒐集されました東北地方に伝わる伝統こけしのご恵贈に伴い、旧東田川郡役所の一角に「伝統こけしコーナー」を設け、46本のこけしを4月1日から常設展示致しました。こけし作家の特徴ある、表情豊かなこけしをぜひ、ご覧ください。





旧東田川郡会議事堂(県指定有形文化財)

旧東田川郡役所


 郡役所再建時に同時に建てられましたが、明治36年大改修が施されています。2階建てで郡役所とは対照的に純西洋風建築ですが、1階は、純和風で畳敷きの部屋が5つあります。今は図書館藤島分館となっており「お座敷図書館」と呼ばれて、町民に広く親しまれております。2階は、旧議事堂でシャンデリア、カ−テンなど明治の雰囲気がそのまま濃厚に漂い「明治ホ−ル」という名称はまさにぴったりです。椅子席で150人程度の収容が可能となっており、コンサ−トや講演会などに利用されています。とりわけ室内楽には最適で、木の響きがするホ−ルとして出演者にも聴衆にも好評です。最近では「明治ホ−ルコンサ−ト」としてすっかり定着し近隣の愛好者の方にもご満足いただいております。この建物は、明治の洋風建築の中ではすっきりとバランスも良く洗練された姿であり、町民自慢の建物となっています。

<1F 図書館藤島分館>
 外観とは正反対の純和風のたたずまいが作り出す空間は、本とともに過ごすくつろぎの時間を与えてくれます。

<2F 明治ホール>
 洋風の明治ホールは主にコンサートや講演会などに利用されています。
  旧東田川郡役所平面図

文化・生涯学習活動の拠点としての東田川文化記念館
 当館は藤島地域の文化の拠点としての役割も担っております。市民や近隣住民が当館を拠点として主体的・積極的に活動するための努力を続けています。文化活動と生涯学習活動との間には、ほとんどの場合切っても切り離せない関係があります。幸い、活動は日が重ねるにつれて活発となり、現在は庄内地方の一つの文化の発信基地となりつつあると自負しております。皆さんもお気軽に当館の活動に参加してみませんか。

◆明治ホ−ルコンサ−ト
 当館は平成8年7月にオープンしましたが、以来「明治ホールコンサート」として数々のコンサートを重ねています。明治の雰囲気に満ちたこのホールは、木造の温かな風合と音響の良さで来場者はもちろん、出演者からの評判も上々です。今ではすっかり定着し、次回の開催を待ち望むファンも増えています。
 このコンサートには、世界的な胡弓奏者「楊興新」やロシアの若手No.1ピアニスト「エカテリーナ・リヒテル」なども出演していますが、地元(藤島地域・近隣市町村)出身のアーティストの支援も大切にしています。これまでも藤島出身で、仙台フィルハーモニー管弦楽団の主席チェリスト「山本純」氏や鶴岡出身のサクソフォン奏者「小串俊寿」、ピアニストの「皆川純一」両氏による演奏会等も開催しました。また、前途有為の若い人にも目を向け、藤島地域内や近隣市町村出身のアマチュアピアニストのリサイタルも多数開催されています。
 さらにプロ演奏家のコンサート以外にも芸術文化団体支援の場として「大正琴発表会」「ピアノ教室発表会」「県立庄内農業高校演劇部公演」「人形芝居公演」なども開催されています。
明治ホールイベント情報

◆営利を目的としないコンサ−トや発表会、展示などへの支援
 記念館に置かれた明治ホ−ルや企画展示コ−ナ−を巣立ちの場としたいという願いで、入場無料の公演については明治ホ−ルや企画展示コ−ナ−の使用料を無料としております。PRなどもできるだけ協力しますのでどうぞご遠慮なくご相談ください。絵画展、写真展などの展示についても同様です。

◆企画展示の推進

 明治ホ−ルや企画展示コ−ナ−(郡役所内)などを利用して展示活動も活発に行なっています。当館は藤島地域や近隣住民の方々の日常の文化活動の継続と発展を何よりも大切にしており、一流の文化も大切にしながらも、より親しみやすく身近な、誰でも参加できる文化活動をめざしているのが大きな特徴であると言えます。


旧東田川電気事業組合倉庫

旧東田川電気事業組合倉庫

   郡役所制度は明治11年から大正12年まででその役目を終えました。それと共に郡役所には土地改良区事務所、議事堂には東田川郡営電気事業事務所が入り、やがて東田川電気事業組合として発足の場となりました。大正13年頃の創建といわれるこの建物は文明開化の象徴である電気事業の発展・隆盛を偲ばせます。倉庫とはいえ前面に広いテラスを備えたしゃれた建物で、玄関上部の印象的なシンボルマ−クは現在も新鮮さを失わない優れたデザインであると思います。現在は管理棟・展示室として、また土蔵は収蔵庫として活用しています。

展示物紹介
<1F 象ギャラリー>
 
象ギャラリ−

◆竹内コレクション「象ギャラリ−」
 旧藤島町の名誉町民である故竹内啓治氏が永年に渡って収集され、平成6年の町村合併40周年にあたり旧藤島町に寄贈されたものです。氏が関西実業界の第一線で活躍されるかたわら世界各国を歴訪された際に収集された象の美術工芸品は膨大な数に上り、その種類や民族色も多彩で、国内でも類を見ない珍しいテ−マコレクションです。


<2F 藤島町の歴史>
 
独木舟

○独木舟 <山形県指定文化財>
 全長:14.05m、幅:1.24m 藤島地域の代表的出土品です。現存の独木舟の中では日本最大といわれています。


硬玉類

○硬玉類 <山形県指定文化財>
 藤島地域に隣接する羽黒町玉川遺跡の出土品です。


緑釉劃花紋大盤破片

○緑釉劃花紋大盤破片 <鶴岡市指定文化財>
 出土場所である平形遺跡は豪族の大きな屋敷跡で、この破片は中国の宋時代(13世紀頃)の焼物です。


縄文土器片

○縄文土器片(管理棟2階に常設展示)
 土器の破片と言っても、文様が、はっきりと見えます。注ぎ口の付いた器など、全体の形を想像してみるのも楽しいこの模様。玉川遺跡のものか郷ノ浜遺跡辺りのものか、はっきりしませんが、作り手のセンス、遊び心が感じられます。

○藤島城復元模型
 藤島地区中町の八幡神社は南北朝時代初期(1330〜40年)に築城された藤島城の跡地である。城主、土佐林氏に始まり、出羽国司葉室光顕、そして武藤氏の配下となる。その後、新関因幡守が城主となるが1615年、一国一城令によりこの城も取り壊しとなる。歴代の城主、主な歴史がこの模型とともに掲示されているので、あわせてご覧ください。


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