荘内病院の医師が疑問を解決! 連載 広報つるおかの医療相談 vol.11「麻酔科」と「放射線科」 この連載では、医療の身近な疑問に、荘内病院の様々な診療科の医師がお答えします。11回目となる今回は、麻酔科と放射線科です。 当院は、潟<^ジェンセラピューティクスと連携し、潰瘍性大腸炎に対する便の移植治療(FMT)の支援を行っています。令和7年4月に院内に「腸内細菌ドナー外来」を開設しました。 詳しくはドナー支援ウェブサービス「ちょうむすび」をご覧ください。 問合せ 荘内病院総務課?26‐5111 麻酔科 麻酔科医の役割を教えて! 病院では麻酔科の先生にお会いする機会があまりありません。ふだんはどんなお仕事をしていますか? 麻酔科医は、日中は手術室内で麻酔をしていることが多いので、手術室以外で見かけることが少ないと思います。 麻酔科医は手術の種類や患者さんの状態に応じて全身麻酔や部分麻酔を行います。手術中はずっと患者さんのそばにいて、意識状態や痛みの管理に加え、血圧や心拍、呼吸などを常にチェックし、必要に応じて薬を調整しながら患者さんの安全を守ります。 また、麻酔科医の仕事は手術中にとどまりません。 手術の前には、患者さんの健康状態を評価し、最適な麻酔方法を選定します。安全に麻酔を行うには、手術前の状態把握が最も重要ですので、皆さんのご協力がとても大切です。 手術が終了した後も、患者さんが安全に麻酔から回復するのを確認します。また、手術後には痛みの管理や回復のサポートも行います。 さらに、麻酔科医は病院内での緊急事態にも対応し、緊急の麻酔処置や呼吸管理などを行うこともあります。 このように、麻酔科医は患者さんの安全を守り、快適な治療環境を提供するために重要な役割を果たしています。   荘内病院の麻酔科 当院では2人の常勤麻酔科医と、非常勤医及び大学病院からの出張医で診療に当たっており、麻酔科管理手術は年間で約1、000件です。全ての手術が安全に、また不安なく受けられるように努力しています。 手術前に麻酔科医が麻酔の説明と診察、過去の病歴等を伺いますので、その際、不安なことは気軽に質問してください。 麻酔科医師 栗原 一貴 放射線科 放射線科医って何をしているの? 放射線科医の仕事について教えてください。 放射線科医は、放射線診断医と放射線治療医に分けられます。 放射線診断医は、X線写真、CT、MRI、核医学検査などの画像診断や、IVR(インターベンショナルラジオロジー:画像下治療)を行います。主治医等からの依頼があった際に適切な検査計画を立て、画像解析(読影)を行い、病気の有無、程度、変化、病名などの読影結果を報告書にまとめ、依頼医に報告します。近年、撮影機器の進歩やAIの活用により、画質、画像診断の精度が向上しています。IVRは、画像診断装置を用いて体内を透視しながら、カテーテル等を使って行う治療法です。幅広い疾患に対して、患者さんの体に少ない負担で行うことができます。  放射線治療医は、主治医と連携し、がんに対する放射線治療計画を立てます。また、治療中から治療後にかけて患者さんの経過観察を行います。診断医、治療医ともに、必要に応じて他科の医師とカンファレンス等で治療方針を検討します。    荘内病院の放射線科 迅速かつ的確な画像診断、IVRを心掛けています。院外でも読影が可能なシステムを導入しており、夜間・休日も対応しています。また、院外施設からのCT・MRI検査及び読影の依頼を受け付けていますので、ご利用ください。 放射線治療を受ける場合は、まず該当する診療科を受診していただきます。診療放射線技師に、放射線被ばく低減も考慮しながら高画質画像を撮影してもらい、各科医師と連携して診療に当たっています。 放射線科医師 斉藤 聖宏