わげしょの力で 朝日地域を盛り上げる! 人の情景(ひとのじょうけい) scene18 佐藤尚貴 Naoki Sato わげしょとは、庄内弁で「若い衆」を指す言葉。チームWaGeShо(わげしょ)は、その名のとおり、朝日地域にゆかりのある若者10人で構成される団体で、様々なイベントを開催して地域を盛り上げています。 始まりは、令和2年11月。地域の若者同士のつながりが薄れていたため、若者が絆を深めながら地域のために活動する場を作ろうと朝日中央地区自治振興会がチームを立ち上げたのです。現在チームの会長を務める佐藤尚貴さんが参加を決めたのは、立ち上げを知ってすぐのことでした。 「同じ地域に住む同年代の人たちと活動するなんて絶対楽しそうだし、まずはやってみようと思いました」。 生まれてからずっと朝日地域に住んでいる佐藤さん。活動当初から思い描いていたのは、朝日地域の魅力を十分に生かしたイベントを開催することです。その背景には、若い人たちが年々地域を離れてしまっている現状がありました。 「都会に比べると何もないと思っているから、離れてしまうのでしょうね。でも、子供の頃にこの地域にいてつまらなかったかといえば、むしろ逆で、山を駆け回ったり、川で泳いだりしたことが本当に楽しかったはずなんですよ。そういった良さは、大人になると忘れがち。だからこそ、朝日地域ならではの大自然や文化に触れられる機会が必要だと思うんです。チームWaGeShоで、地元の人にも訪れた人にも地域の魅力が伝わる機会を作り出していきたいですね。」と、思いを語ります。 チームはこれまで、大鳥池登山や笹巻作り教室などを開催。かたくり温泉ぼんぼの集客に一役買いたいと、敷地内でテントサウナを体験できるイベントを開催したこともあります。 「参加者には、サウナにじっくり入った後に雪山に飛び込んで体を冷やしてもらいました。『豪雪地帯ならではの体験ができた』と好評で、手応えを感じましたね」。 会長として大切にしていることは、まずはやってみる≠アと。それは、経験を積むことで可能性が広がると考えているからです。 「新しい経験はときに人生を変えることがあるので、何事も挑戦するようにしています。このチームに入った理由の1つもそれですね」。 活動が始まって4年。今後は地域の魅力の発信とメンバーの募集に力を入れながら、朝日地域だからこそできる体験を提供したいと語ります。 「日常から離れて大自然の中で遊ぶ。そんなふうに多くの人が童心に返って楽しめる地域にしていきたいです」。 夏の日差しを浴びてどんどん成長していく若木のようなチームを率いて、佐藤さんはこれからも朝日地域を盛り上げていきます。 佐藤尚貴(さとう・なおき) さん(33) 朝日地域熊出地区出身。鶴岡工業高校、産業技術短期大学校を卒業後、朝日地域にある精密機器メーカーに就職。チームWaGeShoでは、メンバーに推薦されて、発足1年目から会長を務めている。趣味はカメラで、「魅力の発信に役立てたい」と意気込む。朝日地域でお薦めのスポットは、くわだいさくら公園と、5月にだけ見られる荒沢ダムの水没林。 チームの魅力は、地元愛が強いメンバーが集まっていること。「企画のアイデアがどんどん出てくるので、会長としては助かっている」と話す。 「さぁ、出発だ!」。恒例の1泊2日の大鳥池登山を行い、釣りのほか衛星インターネットの接続試験をした。 チームWaGeShoメンバー募集中! 参加方法 チームWaGeShoのインスタグラムを通じて連絡するか、朝日中央コミュニティセンター?53-3560へ インスタグラムで活動を発信中