特集 考えてみませんか。災害に備えること 問合せ 本所防災安全課?35‐1204 「もしも」のために、今から備える  夏から10月頃までは、日本に接近・上陸する台風等によって、大雨が多くなる季節です。大雨は、川の氾濫や土石流、崖崩れなどの自然災害をもたらすこともあります。  自然災害は、いつ起こるか分からないだけでなく、止められるものでもありません。そのため、「いつか」「もしも」の場合に備えておくことが大切なのです。 ″備える≠ニは、食料や物品はもちろんのこと、実際に災害が起きたときに、どういった行動をとるかを家族や地域などで確認しておくことも含まれます。 地域で助け合うことが重要  近年の地震や集中豪雨を目の当たりにして、自分の命は自分で守るという意識は、以前より高まっていると思われます。  一方、高齢者や障害がある方などは、自力で避難ができない場合もあります。そのため、地域や近隣の人が組織ぐるみで協力し、支え合うことが大切になっています。 9月1日は「防災の日」  関東大震災などの災害を教訓に、防災意識を高めることを目的として、9月1日は「防災の日」となっています。これを機会に、ハザードマップや避難場所等、避難する際の非常持ち出し品、家族との連絡方法について確認しましょう。 インタビュー:防災活動に積極的に取り組んでいる方に聞きました。 佐藤 薫さん 鶴岡市地域防災アドバイザーとして出前講座を行う。防災士。NPO法人鶴岡災害ボランティアネットワーク理事。被災地生活支援ボランティア「チームはちまき」事務局長 備えること周りの人とつながること  これまで東日本大震災の被災地や県内・隣県で豪雨の被害を受けた場所に足を運んだり、全国各地の避難所に物資を送ったりしてきました。活動先で被災者の胸の内を聴くこともしています。感謝されることも多いですが、大切な人を亡くした苦しみをずっと抱えている人も見てきました。 私が傾聴から学んだのは「備える」ことと「地域コミュニティ」が大切だということです。  私は出前講座で、自力で避難ができない人を町内で助け合うことのできる「防災マップ」を作って共有してほしいと必ず言っています。地域ぐるみで防災に取り組み、つながりがあると実感できれば、みんなが安心して暮らせるのです。 佐藤薫さんが取り組んだ町内会の防災対策を参考にしてみませんか  全世帯にアンケートを行い、要配慮・支援者や高齢者のみ世帯を町内マップに記載し、「防災マップ」として全世帯に配布。 また、班ごとに役割や必要な機材等を記載しファイルにした「防災キット」を、各班集合場所に配置するなどしています。 大雨危険度の5段階の警戒レベルと行動例 気象庁の情報と市からの避難情報 大雨特別警報 警戒レベル5 緊急安全確保(市が発令) 住民等の行動(例) ・ 重大な災害が起きるおそれが大きい。命を守る行動を! 〈警戒レベル4までに必ず避難!〉 気象庁の情報と市からの避難情報 大雨警報 警戒レベル4 避難指示(市が発令) 住民等の行動(例) ・ 避難しようとしたときに、屋外に出ると命に危険が及ぶと判断した場合は、屋内の高い所で、山側からできるだけ離れた頑丈な部屋等で待避 気象庁の情報と市からの避難情報 大雨警報 警戒レベル3 高齢者等避難(市が発令) 住民等の行動(例) ・ 状況を確認し、高齢者等は、避難を検討、開始(警戒レベル4避難指示発令前に避難を終了していることが望ましい) 気象庁の情報と市からの避難情報 大雨注意報 警戒レベル2 大雨・洪水・高潮注意報(気象庁が発令) 住民等の行動(例) ・ 最新の情報を把握して、災害に備えた早目の準備(ハザードマップの確認など) ・ 避難行動に支援が必要な方は、早目の避難検討 気象庁の情報と市からの避難情報 警報級の可能性 警戒レベル1 早期注意情報(気象庁が発令) 住民等の行動(例) ・気象状況を確認 ・土砂災害警戒区域等の危険な箇所を把握 ・避難場所や避難経路を確認 ポイント1 避難に時間の掛かる高齢者や障害がある方は、警戒レベル3で危険な場所から避難しましょう。 ポイント2 警戒レベル4で危険な場所から全員避難しましょう。 ポイント3 警戒レベル5は、既に安全な避難ができず、命に危険が及ぶ状況です。警戒レベル5の発令を待ってはいけません。 防災クイズ  実際に災害が発生し、避難する際には、正しい行動と日頃の備えが必要です。「もしも」に備えて、防災について考えてみましょう。 Q1 もしものときの食料は、最低何日分必要?     @1日分 A3日分 B1週間分 Q2 大人1人が1日に必要な水は何リットル?     @1L A2L B3L Q3 災害用伝言ダイヤルの番号は?     @119 A110 B171 Q4 水害が発生し、避難所に移動するときは何を履く?     @長靴 Aスニーカー   Bサンダル Q5 エレベーターの中で地震が発生。まずすることは?     @外に出るため、1階のボタンを押す     A非常用インターホンで外の人に連絡する     B全部の階のボタンを押す ▼答えは5ページ 鶴岡市内河川の危険水位を把握しましょう 避難情報の発令判断の目安として、河川ごとに「避難判断水位」・「氾濫危険水位」を定めています。水位観測所ごとの水位設定を確認して、避難のタイミングを理解しておきましょう。 氾濫危険水位 「避難指示」等の発令判断の目安 〜通常の避難行動ができる方は避難開始 避難判断水位 「高齢者等避難」の発令判断の目安 〜要配慮者など、通常の避難行動に時間が掛かる方は避難開始 ▼市内河川の避難判断水位と氾濫危険水位 ※市では、下記の水位、今後の雨量等を総合的に判断して、避難指示等を発令します。 水位観測所 赤川 羽黒橋 氾濫危険水位 4.60m   避難判断水位 4.20m 熊出  氾濫危険水位 4.50m   避難判断水位 4.30m 朝日落合   氾濫危険水位 5.70m   避難判断水位 5.40m 水位観測所  内川    氾濫危険水位 3.00m   避難判断水位 2.60m 水位観測所  青龍寺川   氾濫危険水位 1.90m   避難判断水位 1.50m 水位観測所  倉沢川   氾濫危険水位 2.30m   避難判断水位 1.80m 水位観測所  大山川    大山  氾濫危険水位 4.40m   避難判断水位 3.90m 面野山   氾濫危険水位 5.60m   避難判断水位 5.20m 水位観測所  湯尻川   氾濫危険水位 2.60m   避難判断水位 2.10m 水位観測所  藤島川   氾濫危険水位 4.20m   避難判断水位 3.50m 水位観測所  京田川   氾濫危険水位 3.30m   避難判断水位 2.80m 水位観測所  黒瀬川   氾濫危険水位 2.80m   避難判断水位 2.30m 水位観測所  三瀬川   氾濫危険水位 2.70m   避難判断水位 2.20m 水位観測所  五十川   氾濫危険水位 2.60m   避難判断水位 2.20m 水位観測所  温海川   氾濫危険水位 1.50m   避難判断水位 1.20m 水位観測所  庄内小国川   氾濫危険水位 2.50m   避難判断水位 2.10m 水位観測所  鼠ヶ関川 小名部  氾濫危険水位 3.30m   避難判断水位 2.70m 鼠ヶ関  氾濫危険水位 3.10m   避難判断水位 2.60m いざ避難 避難所に行くことだけが避難ではありません 「避難」とは「難」を「避」けること。避難指示が出ていなくても、命の危険を感じたら積極的な避難を心掛けてください。避難場所等は様々ありますが、主な避難方法は次の3つです。「どこに」「どのように」避難するか、あらかじめ確認しておきましょう。 安全な親戚や知人宅への立退き避難  自宅が危険、避難所までの移動が危険な場合があります。災害発生時に親戚・知人宅に避難することができるか、ふだんから相談しておきましょう。 行政が指定した避難所への立退き避難  小・中学校やコミュニティセンターなどです。避難所のスペースや設備には限りがあります。また、道路が冠水して通れなくなる場合もあるため、早目の避難と事前の経路の確認が必要です。 自宅など屋内での安全確保(垂直避難)※水害時 @家屋倒壊等氾濫想定区域に入っていない A居室が浸水深より高い B水が引くまでの備えが十分ある     ハザードマップで上記の3つの条件を確認し、自宅にいても大丈夫であれば、自宅の2階以上に避難し安全確保することも可能です。 食料・飲料を備蓄しましょう  なぜ、食料の備蓄は最低3日分、できれば1週間分必要なのでしょうか。それは、災害支援物資が3日以上到着しないことや、物流機能の停止によって1週間はスーパーマーケットやコンビニなどで食品が手に入らないことが想定されるからです。 「ローリングストック」の習慣を! 「ローリングストック」とは、右の図のように、備蓄用の食品を賞味期限の古いものから消費し、消費した分を買い足すことを繰り返す方法です。常に一定量の食品が家庭で備蓄されている状態を保つことができます。ぜひ実践してみてください。 ■備蓄の例(人数分用意しましょう) ?飲料水 1人1日3L、3日分で1人9L ?食料品 調理せずに食べられる物を3日分。ごはん(アルファ米が便利)、缶詰、ビスケット、カップ麺、乾パン等 賞味期限をチェック! ハザードマップを見直しましょう  ハザードマップ(避難地図)とは、津波や洪水、土砂災害などの災害発生時に、住民が安全に避難できるよう被害の予測区域や程度、避難経路、避難ハザードマップは、場所などを示した地図です。市ホームページから 市では、各種ハザードマップを作成ダウンロードするこし、被害が予測される地域に配布してとができますいます。今一度、家族でハザードマップの確認をお願いします。 ハザードマップは、市ホームページからダウンロードすることができます 市で作成し、掲載しているハザードマップ ?洪水ハザードマップ ?土砂災害ハザードマップ ?津波ハザードマップ ?ため池ハザードマップ 指定避難所の開設状況をアプリで確認できるようになります(9月開始予定) 市では、指定避難所の情報をスマートフォン等で確認できるアプリを市公式LINEのメニューに加える予定です。 現在開設されている避難所の状況についてリアルタイムでお知らせします。 友だち追加がまだの方は下の2次元コードからお願いします。 ※ 本アプリは山形県南陽市が開発した避難所情報WEBアプリの提供を受けたものです。 クイズの答え A1 A 3日分 最低3日分は必要です。できれば1週間分備蓄しておくと良いでしょう。 A2 B3L 飲料用や食事に必要となる量が3Lです。ほかに衛生用やトイレ用の生活用水も必要となります。水は多めに買い置きし、使った分は補充しながら備えておきましょう。 A3 B171 災害用伝言ダイヤルは、災害の発生により、被災地への通信が増加し、つながりにくい状況となった場合に提供が開始される安否情報の伝達手段です。メッセージを音声で登録し再生します。覚え方は「忘れてイナイ(171)」。 A4 Aスニーカー 長靴は中に水が入ると動きにくくなります。浸水した地面には何があるか分からないため、ぬれてもいいようにとサンダルを履くのも危険です。 A5 B全部の階のボタンを押す エレベーターの中で揺れを感じたら、閉じ込められないように、すぐ出ることが大切です。慌てず全部の階のボタンを押し、止まった階でエレベーターから降りましょう。