酒井家庄内入部400年記念事業実施報告
酒井家庄内入部400年記念式典

德川宗家と「徳川四天王」の子孫がそろい踏み
 記念事業のメインイベントである記念式典を10月８日に荘銀タクト鶴岡で開催しました。黒川能の上演で幕を開けた後、歴史学者の本郷和人氏が講演。徳川家康・秀忠の時代では、外様大名を抑えるために徳川四天王が重宝されたことなどを話しました。第二部の座談会では德川宗家と徳川四天王の子孫が、家に伝わる史料を守る大変さや、先代から教わった家訓や習慣など子孫ならではの話を披露。最後に登壇者から「日本の良いところが凝縮されているのが鶴岡」、「次の100年につながることを願っている」などのメッセージが送られました。

本郷 和人(ほんごうかずと) 氏
歴史学者

德川家広(とくがわいえひろ）氏
德川記念財団理事長

酒井忠久（さかいただひさ）氏
酒井家18代当主

本多大将（ほんだひろゆき）氏
本多忠勝家22代当主

榊原政信（さかきばらまさのぶ）氏
榊原康政家17代当主

井伊直岳（いいなおたけ）氏
井伊直政家18代当主

▲黒川能上演　「能『高砂』」


酒井家庄内入部四百年 荘内大祭
雲間から日が差し込む中、城下町・鶴岡の歴史を伝える大名行列が市内中心部を練り歩き、藩主の口上や華やかな女人行列などに沿道から拍手が送られました。節目の年を祝いに庄内各地のお祭りも登場！約４万人が訪れ、100年に１度の特別な荘内大祭になりました。


荘内400年にぎわい市
鶴岡公園疎林広場を会場に開催。鶴岡青年会議所主催の「美夢（うめ）ごっつぉ合戦～庄内・朱（あか）の陣～」と銘打ったフードイベントでは、徳川家・徳川四天王の逸話コラボメニューなどが振る舞われ、訪れた人々が舌鼓を打ちました。また、400年にぎわいステージでは、地元のダンスチームや甲冑（かっちゅう ）武者隊などが出演し、大いに盛り上がりました。


お殿様も出入りした！
鶴ヶ岡城跡東側で"土橋"が発掘されました
■問合せ　社会教育課（櫛引庁舎）?57‐4868

　鶴岡市役所北西側の発掘調査現場で、鶴ヶ岡城二の丸大手門へ通じる土橋（どばし）が確認されました。藩主や藩士はこの土橋を渡って鶴ヶ岡城を行き来していたと考えられます。　　　　　
　土橋は南北12.5ｍ前後の長さで、土橋上面から堀底までの深さは約２ｍです。南側の堀岸には土留めのためと考えられる杭がたくさん打ち込まれていました。土橋の堀側にも杭が並び、その背後に板材を挟んで丸石を詰める構築方法が採られているようです。これらの調査結果により、絵図でしか分からなかった馬出（うまだし）（※１）周辺で、大掛かりな工事が行われていたことが明らかになってきています。
※ 1『広報つるおか』令和４年２月号を参照。/ ※２ 出典『城下町鶴岡』 / 資料提供：山形県埋蔵文化財センター


広報つるおか　令和４年11月号　No.296
環境に配慮し古紙再生紙と植物油インキを使用しています