‐定期連載‐ 食文化のひろば 臼杵(うすき)市の食文化  これまで、「黄飯(おうはん)・黄飯かやく」など、臼杵市の郷土料理や世界に誇る同市のガストロノミー(食と文化の関係学)を紹介してきたこのコーナー。第6回目は、臼杵で受け継がれてきた食文化に臼杵市民が愛着を持てるよう行っている取り組みを紹介します。 ●本所食文化創造都市推進課?35‐1185 Usuki’s Action 「人も環境も健康のもとで、食を楽しみ、次世代につなぐまち」を目指して  臼杵市は、「食を支える豊かな環境を守ること」「食文化を楽しむこと」「国内外との交流を図ること」の3つをテーマに、様々な取り組みを行いながら、臼杵市民の皆さんと一緒に臼杵の食文化を盛り上げています。 臼杵食楽アンバサダー養成講座  臼杵の食文化や歴史を次世代へつなげられるように、臼杵の食文化をPRする人材を育成するための講座です。今年度は、全10回の講座に29人が参加しています。参加者は講師に積極的に質問をするなどして知識を深めているとともに、参加者同士の新たな交流も生まれています。 ▲原材料の8割を草木類、2割を豚糞とした「うすき夢堆肥」を製造する臼杵市土づくりセンターを見学。 臼杵郷土料理教室  臼杵の郷土料理を次世代へつないでいくため、市料飲店組合や市食生活改善推進協議会と協力し、市内小・中学校で実施しています。郷土料理は給食でも提供されますが、自分たちで作った料理は「給食とは違ったおいしさがある」と、家でも作ってみる子供たちもいます。 ▲料飲店組合と食生活改善推進協議会の方が講師となり、「黄飯」「黄飯かやく」を作りました。 臼杵スローフードアカデミー  持続可能な食≠ノついて考えることができる人材を育成します。「食の選択」が、自身の健康や食料の生産、消費、環境問題などに、どのように影響するのかを学びます。市内事業者を招いて身近な事例に触れたり、五感で味わうテイストワークショップを行ったりしています。 ▲商品のラベルの表示を見ながら、原材料に何が使われているのかを確認しています。 臼杵食文化映画祭  より多くの方々に食への関心を高めてもらうため、日本だけでなく世界の映画を見ながら、臼杵市で400年以上続く文化である発酵をはじめ、自然や環境のことなどを楽しく学びます。昨年度は、臼杵高校ユネスコ部の生徒に司会等で協力してもらうなど、若い世代も関わって取り組んでいます。 令和5年10月号 No.307 環境に配慮し植物油イ ンキを使用しています