‐定期連載‐ 食文化のひろば 臼杵(うすき)市の食文化 鶴岡×臼杵  これまでこのコーナーでは、臼杵の郷土料理のレシピや、臼杵で受け継がれてきた食文化などを紹介してきました。今回は、臼杵の名物を紹介します。 ●本所食文化創造都市推進課?35‐1185 大分県臼杵市 ▲以前紹介した茶台寿司 臼杵の特産品  広報つるおか令和5年7月号で、臼杵市の世界に誇れる代表的な「ガストロノミー」を3つ紹介しました。そのほかにも臼杵には特産品がたくさんあります。その中の「カボス」と「フグ」を紹介します。 カボス ■カボスとは・・・  絞って味や香りを楽しむ香酸柑橘類で、国内生産の9割が大分県産。臼杵市が主要生産地です。  ■臼杵市はカボス発祥の地  元禄8年(1695)、宗玄という漢方医が京都から6本の苗木を持ち帰り、臼杵市乙見(おとみ)地区に植えたのが始まりとされています。  その内の1本が長年元祖木として育ち実を付けていましたが、昭和63年に枯れてしまいました。現在は、枯れる前の元祖木の穂を接ぎ木して継承した元祖木3世がすくすくと成長しています。  乙見地区周辺には、今でも樹齢100年前後の古木が数本存在しています。 ▲カボス元祖木3世 ■カボスの旬は2回  一般的に出回る緑色をしたカボスの旬は8月〜10月ですが、これは未成熟な状態で、11月までに木になったまま熟成すると鮮やかな黄色になります。地元では黄(き)カボスと呼んでいて、酸味がまろやかになり、口当たりが優しくなるのが特徴です。 ■カボスの使い方  揚げ物や焼き物に添えるのはもちろん、汁物、サラダ、刺身などのほか、大分県の特産品の麦焼酎とも相性抜群です。  カットして絞ったり、輪切りにして浮かべたり、皮を削って散らしてみたり。いろいろ試してみてください。 ●問合せ 臼杵市農林振興課内「臼杵市カボス振興協議会」事務局?0974‐32‐2220 フグ  昔から「フグを食すなら臼杵」といわれ、多くの食通を魅了してきた臼杵フグ。少し厚めのふぐ刺しが特徴です。寝かせる時間を最小限にとどめて新鮮なうちに料理するため薄く切ることができません。市内には専門店が多数あり、1年中、ぜいたくな味わいを楽しむことができます。 鶴岡食のアンバサダーが決定!  本市の食文化や歴史を次世代へつなげるため、その魅力を国内外に発信する役割を担う「鶴岡食のアンバサダー」。  昨年11月に行われた次世代ガストロノミーコンペティションで入賞した3人が、鶴岡食のアンバサダーに任命されました。 ★佐藤渚さん(グランドエル・サン)[写真中央] ★齋藤翔太さん(庄内ざっこ)[写真左] ★水口拓哉さん(すたんど割烹みなぐち)[写真右] 令和6年2月号 No.311 環境に配慮し植物油インキを使用しています