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広報つるおか2021.1月号

更新日:2020年12月28日

市長の一筆入魂(36)

 1年の計は。年が改まると、懐中電灯を照らしながら集落の稲荷神社へ。夜中にもかかわらず、もっと早い参拝者のろうそくがともっている。いつからそうしているのかも分からないのだが、神社そのものだけでなく木の根元にある古いほこらにも餅を供える。稲荷信仰は田畑を切り開いたときに追われたキツネと関係があると聞いたことがあるが、漁村には漁村の、商人には商人の、それぞれの夜明けとともに、鶴岡の1年がまた始まる。
 子供の頃から元日のこの日だけは男が早起きして餅を焼くことになっていた。この風習は我が家だけのものなのだろうか。祖母、母、姉妹に餅を何個食べるのか聞いて回った。庄内の丸餅は北前船、上方文化の影響だとされる。この丸餅と岩ノリ、カラトリ芋の茎のお雑煮は、地域の食文化として今でも広く残っている。食い初めの煮しめ、年取り魚の塩鱈と豆腐、岩ノリの吸い物、それに納豆が我が家の元旦の行事食だ。
 11月21日、鶴岡致道大学の閉講式に出席。今年度は全3回を聴講することができた。最終講は「大鳥で生きる」、工藤悦夫氏と田口比呂貴氏の対談。熊の市街地への出没に悩まされた昨秋、「どうして山の中に住めないのか」という根源的な問いかけと、「仕事を渡す」ことで共に生きる2人の掛け合いに、条件不利地域を守る国民的なコンセンサスの必要性を改めて考えさせられた。田口氏制作の大鳥民俗誌「大鳥の輪郭」を手に取っていただきたい。また、来年度、25周年の致道大学を多くの市民の皆様に受講いただきたい。
 市長になってからの元日は、荘内神社へ参拝、酒井家の年賀の会、走り初めのランナーから元気をもらってから集落の新年会へが恒例となったが、今年はコロナ禍の影響が及んでいる。年をまたいで最前線で対応にあたった医療従事者、エッセンシャルワーカーが社会を支えていることを忘れてはならない。12月8日に鶴岡工業高等専門学校の運営協議会に出席した際、コロナ禍での学生たちの寮の課題について話題となった。密を避けなければならないことに加え、老朽化による改修を迫られていることから、十分な部屋を確保できていないのだ。市では既に市営住宅3部屋を鶴岡高専生に提供しているが、更なる検討、工夫が必要だと感じた。
 学問の神様・菅原道真公ともご縁の深い牛の年の元旦。出羽三山丑歳御縁年、松ヶ岡開墾150年、あつみ温泉開湯1、200年などの節目、東北デスティネーションキャンペーンの実施、そして本年に持ち越しとなった30回記念赤川花火や東京オリンピック・パラリンピック競技大会の開催などの下で、令和3年はコロナからの復興を進める年だ。春には売電を含む新たなごみ焼却施設の供用開始、秋には大山工業団地への屋内多目的運動施設のオープンなどが控えている。元旦から構想を巡らし、市民の幸せのために知恵と工夫で鶴岡を発信していく。



皆川 治

 

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