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広報つるおか2022.6月号

更新日:2022年5月26日

市長の一筆入魂(52)

 高校を卒業してすぐに故郷を離れ、帰省するのは大抵はお盆か正月だった。あれは結婚した年だったか、ゴールデンウイークに帰省したことがあった。そのとき、シラネアオイが咲く、春から初夏に向かう故郷の美しさを実感した。学校と家とを慌ただしく往復していたときにはほとんど気にも留めなかった身近にあった豊かな自然。


 4月30 日、ようやく成人式を開催することができた。長らく会うことができなかった旧友と再会する、また、この機会に故郷に帰り、久しぶりに家族と過ごすという方も多かったのではないだろうか。そして、この季節特有の風の薫りを感じたのではないだろうか。今もって社会経済に大きな影響を及ぼしている感染症の流行は、若い皆さんの学生生活、仕事、そして大切な友人や家族との交流にも様々な制約をもたらしている。何としても成人式の更なる延期は避けたい。事前にPCR検査を受けてもらうようにし、何らかの事情で間に合わなかった人には、その場で抗原検査を受けられるようにするなど、式の実施に万全を期した。スムーズに受付・入場はできたのだろうか、と心配だったが、社会教育課を中心としたスタッフの頑張り、そして何よりも快晴の空が成人式の成功を約束してくれた。


 この成人式に障がいのある若者が参列していた。この若者はマスクの着用が苦手だった。コロナ対策について事前にスタッフに相談があり、最終的にはマスクの着用はなしでの参加となった。そのとき、こんな話も耳にした。昔、地域からたった一人養護学校に通う児童が、年に1回だけ、地域の小学校に通うことを継続していた。果たしてその小学校の卒業式の日。養護学校に通うその児童のために、校長先生を先頭に、児童みんなが門出を祝ってくれたという。心の卒業式。人間の温かさ、生きるすばらしさを教えてくれるお話だった。


 今回の成人式には、実際に出席した人のほかに、仕事などの都合でオンラインで出席した人がいる。私は、この機会に旧交を温め、次の出会いをつくる、新たな交流のきっかけにしてほしいと述べた。手話通訳の皆さん、あさひ小、京田小の児童代表をはじめ、多くの人の支えによってコロナ禍の成人式が実現できたことに改めて感謝を申し上げたい。


 5月3日、山五十川歌舞伎、義経千本桜を鑑賞。三菱UFJ信託地域文化財団の助成も活用し、3年ぶりの奉納上演が古典芸能を、地域をつなぐ。撮りためていた大河ドラマに追い付いた頃に連休が終わる。初夏に向かって、孟宗(もうそう)汁やサクラマス、口細カレイのおいしい季節を迎え、花々の主役は桜からカタクリや藤の花へと移っていた。久しぶりに観戦した部活の試合はまだ規制線が張られていたが、気温の上昇とともに人の行動が活発化していくことだろう。明日からまた一生懸命働こう。


皆川 治

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