鶴岡市市制施行13周年記念式典における式辞について(2018年10月1日)
更新日:2018年10月4日
本日、多くのご来賓ご臨席の下、鶴岡市市制施行13周年記念式典を開催するにあたり、謹んで式辞を申し上げます。
本年は、明治維新・戊辰の役から150年、そして、平成からの御代替わりを控えた、時代の節目の下での記念式典となりました。
昨日、西郷南洲翁の曾孫・西郷吉太郎先生から、特別講演を頂戴いたしました。酒井家、菅家、そして西郷家、混迷の中、サムライシルクの時代を切り拓いた3人の子孫のお話に、多くの市民が熱心に耳を傾けました。西郷吉太郎先生が、鶴岡の地に立ち講演できることについて、率直にその喜びを語っておられたのが印象に残りました。今も些かも色あせることのない南洲翁の精神を、明治から昭和、平成、そして新しい時代、城下町・鶴岡の将来に向かってしっかりと引き継いでいく必要があります。
本市の今日の発展は、諸先輩のご尽力の積み重ねの結果に他なりません。本日は、本市の表彰条例により市政功労表彰をお受けいただく、地方自治功労の神尾幸様、今野良和様、加藤太一様、三浦伸一様、そして、災害防護功労の本間昭志様より御臨席を賜っております。それぞれのご功績につきましては、後ほど改めてご紹介されるところでございますが、市政発展へのご貢献に対し、厚く御礼を申し上げます。
また、合併新市の初代市長として第一次総合計画を策定するなど、新鶴岡市の礎を築いていただき、去る6月18日にご逝去された富塚陽一様に、改めまして心から感謝を申し上げますとともに、哀悼の意を表する次第であります。
本市では、現在、来年度から今後10年間のまちづくりの方向性を示す第二次総合計画の策定に向けた議論を進めております。
本市には、精神文化を今に伝える出羽三山などの山々、実り多き庄内平野、その田畑を潤す河川、そして豊穣の海、四季折々の素晴らしい自然環境の中で、各地域で継承されてきた優れた歴史・文化・お祭り、そして伝統と創造性が融合された産業、それを支える高等教育機関など、素晴らしい地域資源・知的資源があります。
恵まれた資源を活かし、本当の地方創生を切り拓くのは我が鶴岡であるとの気概を持って、幅広い市民・団体の皆様の声を取り入れつつ、若者・子育て世代を惹きつけるなど、時代の変化にも対応した計画策定を推進して参ります。
本日の式典は、台風24号が日本列島を縦断する中での開催となりました。本年は、豪雪に始まり、6月の大阪北部地震、西日本を中心とする平成30年7月豪雨、夏の猛暑、9月の北海道胆振東部地震など全国各地に被害が広がりました。
本市においても、5月、また8月は3回の大雨に見舞われ、土砂崩れや道路・河川などの法面崩落、農地の崩落、農道・水路等の損壊、床上・床下浸水などの被害が発生いたしました。現在、補正予算を組むなど、順次、復旧に向けた作業を関係機関とも連携し、進めているところでございます。災害被害の未然防止、迅速な避難誘導など、引き続き災害に強いまちづくりを進めてまいります。
自然災害との戦いの一方で、この夏のスポーツ分野での本市関係選手の活躍には目を見張るものがありました。
甲子園予選山形県大会の決勝戦が、羽黒高校・鶴岡東高校の鶴岡勢同士の対決となり、延長サヨナラホームランという劇的な勝利で羽黒高校が第100回記念大会の切符を勝ち取ったことは記憶に新しいところです。
水泳では、小関也朱篤選手が、アジア大会の平泳ぎ3種目で金メダルを獲得、羽黒高校3年生の今野太介選手が、インターハイ50メートル自由形で優勝を果たしました。また、鶴岡工業高校3年生の齋藤真希選手も、インターハイ円盤投げで2年連続の優勝、さらには、日本選手権でも優勝を飾りました。卓球でも鶴岡東高校が、インターハイ団体準優勝、ダブルス3位という素晴らしい成績を上げました。オリンピック・パラリンピックが迫る中で、本市関係選手の一層の活躍が期待されるところです。
また、先月、県民芸術祭・鶴岡市芸術祭の開幕式典が、荘銀タクト鶴岡を会場に華やかに執り行われたところです。記念公演として行われた市民ミュージカル「水のファンタジー」は、鶴岡の芸術・文化団体のレベルの高さを強く印象付けるものとなりました。「支える、育てる、高める」を基本理念に、荘銀タクト鶴岡が市民に開かれた芸術・文化の拠点となるようなお一層その活用を推進してまいります。
多くの自治体が人口の減少と地域の活力の低下に直面する中で、本市においては、今年度、高齢者の免許返納対策と公共交通の利用促進の推進、子育て世代包括支援センターの設置や学校給食費について第3子以降の負担をなくすること、地域まちづくり未来事業の推進、食文化を担う料理人の育成支援、福栄小学校の空き校舎を活用した養蚕復活への取組み、サイエンスパークへの屋内子育て遊戯施設の開設への支援など、これまでの取組みを引き継ぎつつ、市民目線を重視した新たな施策を導入して参りました。本日からは、新潟県・庄内エリアのプレDCが始まります。精進落としを今様に再構成した「詣でる・つかる・いただきます」を鶴岡観光のキーワードに交流人口の増大に取り組みます。同じく本日から、高齢者を支える地域包括支援センターについて、その再編と併せて3つの専門職を配置し、体制を強化します。また、重要物流道路の指定や日沿道の整備、庄内空港滑走路の2,500mへの延長、新潟駅同一ホーム乗り換えを踏まえた高速化・羽越新幹線の実現など社会基盤の整備についても、将来を見据え、さらに地域一丸となって取り組んで参ります。
結びに、市民の皆様ならびに本日ご臨席いただきました皆々様の益々のご健勝、ご多幸を心よりご祈念申し上げ、式辞といたします。
平成30年10月1日 鶴岡市長 皆 川 治
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