本日、「シルクミライ館」の開館に際し、ご臨席を賜りました関係者各位に心より御礼を申し上げます。

　まずもって酒井忠久総長、堀誠理事長、そして地元松ヶ岡地区の皆様をはじめ、長年に渡り開墾、保全にご尽力賜っております関係者の皆様に深甚なる敬意を表する次第であります。

　本市では、広大な桑畑を拓き、国内最大の蚕室群を建設した先人の偉業を次世代に継承するため、「史跡松ヶ岡開墾場保存・活用計画」を策定し、地域の皆様と共に、計画的な保全と振興に努めているところでございます。

　また、開墾150年の節目に合わせ、4番蚕室の改修や、開墾場、ワイナリー周辺の市道整備、農村公園への駐車場の整備などを計画、推進してまいりました。

　本日、ここ4番蚕室が、本市の近代化の礎となった絹産業の歴史、生産工程を伝える展示・体験施設となり、未来に向かって歩み出しました。開墾場関係者の皆様はもとより、コロナ禍の中で着実に整備を進めていただきました工事関係者の皆様、また、本施設を「シルクミライ館」と名付けることにご協力いただきました地元広瀬小学校の田中校長先生をはじめ児童の皆さんに、衷心より御礼を申し上げます。

　折しも、本年は酒井家庄内入部400年の節目の年であります。この地の歴史を振り返るとき、開墾、そしてその後の農業振興、絹産業の発展を支えた先人たちの献身的な取り組みに畏敬の念を抱かざるをえません。引き続き、旧荘内藩士の歴史を伝える産業遺産の保存・活用と地域の持続的な発展に向けて関係者の皆様とともに取り組んで参ります。

　結びに、創造と伝統が一体となった本施設が多くの皆様に利用されること、また、清らかな春風と桜が開墾の精神とともに永遠であることを心から祈念申し上げ、ご挨拶といたします。

令和4年4月15日

鶴岡市長　皆川 治

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