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令和5年鶴岡市二十歳を祝う会 式辞(2023年1月8日)

更新日:2023年1月10日

 式辞に先立ち、本市西目地内での土砂崩れによってお亡くなりになられたお二人、そしてそのご家族、ご親族の皆様に衷心より哀悼の意を表しますとともに、避難生活や道路の規制が続いている住民の皆様にお見舞いを申し上げます。
 
 本日、鶴岡市二十歳を祝う会が挙行されるにあたり、主催者を代表してご挨拶を申し上げます。
我が国における成年の年齢は,明治9年以来,20歳とされてきました。今般、民法の改正により、昨年4月に成年年齢が20歳から18歳に引き下げられたことを踏まえ、本市におきましては、従前の成人式を「二十歳を祝う会」として開催することとし、皆様はその最初の参列者となったところです。まずもって皆様が二十歳の節目を迎えられましたことを心よりお祝い申し上げます。
 また、年初の大変お忙しい中、本日の式典にご参列いただきました衆議院議員加藤鮎子様、鶴岡市議会議長本間新兵衛様をはじめご来賓各位に、厚く御礼申し上げます。
 
 先日、皆さんの大先輩、数えで100歳を迎えた方へのお祝いに、6学区の淀川町、櫛引の板井川、朝日の越中山を訪問しました。東北で一番広い面積を有する鶴岡市は、旧市内はそれほど雪が積もっていませんが、櫛引から朝日に向かうと、白銀の世界が広がっていました。今ではユネスコ食文化創造都市となった本市の、地域の田んぼを、畑を守り支えてきた先輩のお話を伺い、感謝の気持ちで一杯になりました。
 
 先人たちの努力の上に、本市には、全国最多となる3つの日本遺産、4つの国民保養温泉地があります。1400年の歴史を誇る出羽三山は、今年、月山卯年御縁年を迎えました。入部400年の庄内藩の歴史は、大河ドラマ「どうする家康」によって更に注目されることでしょう。また、藤島地域にある「旧東田川郡役所及び郡会議事堂」が、昨年末、国の文化審議会から国の史跡に指定する旨の答申がなされました。松ヶ岡開墾場の四番蚕室は、絹織物の体験施設「シルクミライ館」として生まれ変わり、この冬、湯殿山の正面ゲレンデに直結するリフトが復活しました。引き続き、地域の宝、特色を活かす取り組みを推進してまいります。
 
 私たちの街は、長い歴史と伝統を活かしつつ、若い発想を取り入れて活力を生み出している創造と伝統が融合した街です。鶴岡中央高校のそばのサイエンスパーク内には、ベンチャー企業などが利用できるレンタルラボがあり、昨年11月に20室増やしたことにより、資生堂や理化学研究所などが入居し、研究、事業活動が更に活発化することが期待されています。また、現在、製造業の投資を呼び込むべく新たな産業用地の開発に向けた準備を進めており、更には、日沿道の開通を見越した鼠ヶ関の新道の駅整備に向けた取り組みを進めております。
 昨年度、「つるおかエール奨学金」という若い皆さんを応援する仕組みをつくりました。鶴岡の企業、地域の皆さんは、若い皆さんの力を必要としています。働く、暮らす、訪れる、鶴岡が若い皆さんの目的地になるよう、皆さんからも応援をお願い申し上げます。
 
 結びに、土砂災害の避難者を励まそうと加茂水族館のスタッフが旬の食材の味噌汁をふるまってくれました。困った時はお互い様の精神がこの地域には受け継がれています。これまで皆さんを温かく支え、育んでこられたご家族、学校の先生、地域の皆様への感謝の気持ちを忘れず、未来に向かって飛躍されることを心よりご祈念申し上げ、式辞といたします。
 
令和5年1月8日
 鶴岡市長 皆川 治

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