広報つるおか2025.2月号
更新日:2025年1月27日
市長の一筆入魂(84)
私たちは、とかく雪が大変だ、人口が減っている、と暗い面を見がちである。大人が暗い話をして、若い人が魅力を感じるはずがない。
宝島社が主催する「住みたい田舎ベストランキング」というものがある。新年1月4日に発表された最新の結果において、鶴岡市は、人口10万~20万人の市の中で、堂々全国5位となった。と、1月12日に開催された二十歳を祝う会の式辞で述べたところ、会場がざわざわっとなった気がした。続けて、鶴岡市より上位の市は、愛媛県の今治市や山口県の山口市など、西日本の自治体であること、鶴岡市は、東日本の自治体ではトップであることを告げると、ざわつきは収まった。
鶴岡市は、全国最多3つの日本遺産、4つの国民保養温泉地がある、暮らしてみたい、訪れたい街だ。農業も製造業も、観光も、ベンチャー企業、そして食文化も、鶴岡市が県内ではトップ、二十歳を迎えた皆さんからは、私たちの街の魅力を発信し、伝えていただきたい、とお願いした。
今年、鶴岡市は平成17年に6つの市町村が広域合併して20年、二十歳を祝う会に出席した皆さんと同じく節目の年を迎える。鶴岡・藤島・羽黒・櫛引・朝日・温海の6つの地域が1つになって、鶴岡市は力を発揮し、注目される街となっている。
辰年から巳年へ向かう大みそか、私は、昨年に続き、出羽三山神社に伺った。手向地区の若者が大松明(おおたいまつ)を引き合う行事は、我が国における新年を迎える行事を考察する上で重要であり、国の無形民俗文化財に指定されている。松聖が控える補屋(しつらいや)で頂戴した「とんぶりのおにぎり」には、年越しの食文化の魅力が詰まっていた。
手向地区は、昨年10月、国際認証団体であるGreen Destinations(GD)から、「世界の持続可能な観光地TOP100選」に選出された。令和の大改修を終えた五重塔は荘厳さを増し、来年の午歳(うまどし)御縁年にかけて、多くの参拝者、観光客が見込まれている。
「全ての道は出羽に通ずる」戦略によって、宿坊街の魅力を高め、付加価値の高い観光地づくりを推進していけば、鶴岡市の魅力は更に高まることだろう。
今年は災害もなく、穏やかに新年を迎えたと思っていたら、1月9日・10日はドカリと大雪になった。確かに、除雪の苦労はあるが、雪は水となり、庄内平野の米となる。
今年のキーワードは「米」だと指摘する経営者がいたが、本市のふるさと納税では、令和7年産のコメの先行予約が好調で、12月の寄附額は過去最高の9・6億円となった。令和6年度のふるさと納税の寄附額が過去最高を更新することは確実だ。
もう1つの「米」、米国の新大統領就任の影響がどうなるのか。世界経済の動向に注目が集まるが、本市はその魅力を伸ばし、着実に創造と伝統のまちづくりを推進していきたい。
皆川 治
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