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広報つるおか2024.12月号

更新日:2024年11月26日

市長の一筆入魂(82)

 能登半島の地震で始まった令和6年も師走。振り返ると10年、100年、150年と、節目の行事がめじろ押しの年だった。

 都市交流の周年行事も重なり、11月3日には、北海道木古内町において姉妹都市盟約35周年の式典が開催された。明治18年からその翌年にかけて旧庄内藩士が木古内の地に渡った歴史を礎に、朝暘第一小学校と木古内小学校(平成22年度までは木古内町立鶴岡小学校)の学校同士の交流、「庄内を訪ねる会」と「木古内を訪ねる会」の交流などを通じ、両市町は、その歴史的な意義を確認しつつ絆を深めてきた。

 また11月7日には、本市において兄弟都市鹿児島市との盟約55周年を祝う式典が開催された。挨拶の結びに、今年開校した県立中高一貫校「致道館」の校歌に、『遺訓』の著者でもある佐藤賢一氏によって西郷南洲翁の精神が盛り込まれたことに触れた。感染症の流行によって往来に困難さが伴う期間においても、両市は、酒井家庄内入部400年記念事業や、庄内の翼事業などを通じ、互いに思いを馳せながら歩みを止めず、節目を迎えることができた。ご縁を大切にする方々の一層の参画によって、鹿児島市と鶴岡市の兄弟の絆はますます深まっていく。

 11月10日、「にこふる」での対話集会からまちなかキネマへ。世界中の図書館員が憧れる「ニューヨーク公共図書館」、そのドキュメンタリー映画を鑑賞した。約3時間半、途中5分の休憩を挟む大作だった。その後、映画の感想や鶴岡市の新図書館整備に関するパネルディスカッションが行われ、併せて傍聴した。映画の中の図書館で描かれていたのは、重厚な建物のことよりも、図書館を運営する人、利用する人、課題にもがきながらも理想を追求する人々の対話の姿だった。

 本市の新図書館の整備に向けては、基本理念、機能等を明らかにした基本構想を今年度中に策定することとしている。検討過程での市民参画を重視しており、有識者による企画懇話会、図書館ミーティング、デジタルを活用した意見聴取を柱としつつ、まちキネでの対話のように、図書館をめぐる多角的な議論の場も大切にしながら検討を進めている。図書館が備えるべき機能、充実に向けた課題は多岐にわたるが、中心市街地への立地、こどもまんなか社会への対応、郷土資料館との連携などを含め、方向性を明確にしていきたい。

 米国の姉妹都市ニューブランズウィック市を6月に訪問した際、ニューヨークに立ち寄り、図書館を訪問する機会を得た。先日、映画で見たニューヨーク公共図書館である。その図書館の玄関の床には、正式な教育を受ける機会がほとんどなかったリトアニアからの移民の感謝の言葉が刻印されていた。20世紀の初頭、あまり英語が話せなかったが、ガーデニングのスキルがあった若者は、仕事をしながら図書館で学び富を成した。学ぶ機会を与えてくれたニューヨーク公共図書館に感謝を込めて、彼は後に全財産を寄付している。ほかの人にも同じ機会が与えられることを願って。

 新図書館整備への期待が高まる中、図書館の本質を考えさせられた逸話、映画だった。

 皆川 治

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