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広報つるおか2024.5月号

更新日:2024年4月25日

市長の一筆入魂(75)

 令和5年度末となる3月末の土日を挟んでの4月1日。区切りの良い月曜日からの新年度、令和6年度のスタートとなった。昨年度(令和5年度)は、地方公務員に定年延長制度が適用され、これまでの60歳の定年から61歳に定年が1年延長され、例年よりも退職者の少ない、珍しい年度替わりとなった。


 新年度は、第2次鶴岡市総合計画の後期基本計画を実行していく年となる。4月2日、新たに公務員となった鶴岡市役所の新規採用職員54人への研修が行われた。その冒頭、まちづくりの基本方針である総合計画のことを中心に講話を行った。既に別の職場で公務員を経験してきた方、民間企業で働いた経験のある方など、新人といっても様々だが、鶴岡市役所の職員として、今日からが長い公務員人生の始まり。エールを送りつつ、思いを伝えた。


 公務員の仕事は、日々の積み重ねだ。計画的に仕事をしていくのか、追い込まれて力を発揮するのか。前者でありたいと、願いながら過ごしてきた。


 また、公務員の仕事は、企画立案と実施である、ということをお話した。私たちの街・鶴岡市は、「創造と伝統のまち」だ。過去の政策を学び、現状を把握し、未来のために解決手段を考える。政策を作り、政策を実行する、その繰り返しだ。


 大切なことは、市役所全体の組織力を発揮すること。オンラインで研修に参加していた荘内病院の看護師の皆さんにも分かりやすいように、荘内看護専門学校の移転新築を事例に出してお話をした。新校舎はWi-Fi環境が整い、実際の病室と同じようなシミュレーション室があり、図書室も整備される。来年4月から、定員を20人から30人に増やし、新校舎での講義がスタートする。荘内病院の関係職員のみならず、様々な部署に配属される新採職員の皆さんにも、新築される学校の魅力を周知することへの協力を呼び掛けた。


 新年度早々、台湾では地震が発生し、市政発展に功労のあった先人の訃報があり、春の交通安全運動や、消防団の入団式まで、政策の企画立案・実施とともに、慌ただしい日々を過ごしている。


 4月8日、昨年よりも8日遅く、鶴岡公園の桜が咲いた。暖冬でもっと早いのでは、とも予想されたが、平年よりも3日早い、いつもの春がやってきた。年度末、3月31日の夜、再生オープンから1年がたった鶴岡まちなかキネマで、『パーフェクト・デイズ』を帰省していた長女と鑑賞した。何気ないかと思われる日常の中で季節はうつろい、様々な出来事が起きる。つかの間の休息から明日の仕事に思いを巡らせた。


 新採職員の皆さんに、まちキネの話も交えつつ、日々の課題に向き合い市民の皆様の幸せのために働く「市役所の仕事は面白い!」、これだけは伝えて、講話を終えた。

皆川 治

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