広報つるおか9月号
更新日:2018年11月2日
市長の一筆入魂(8)
「地方自治は民主主義の学校である」という言葉がある。市民との対話・協働を市政運営の基本とする私にとって、折に触れて考えさせられる言葉だ。
一般廃棄物最終処分場の整備に向け、8月1日、立地をお願いしてきた上郷地区・大荒自治会からご同意を頂いた。この問題を詳しく知らない方は、まだ同意も得ていなかったのか、と感じたことだろう。
ごみの処分場は、私たちが生活する上で欠くことができない重要な施設である。ごみを減らす努力を継続する必要があるにせよ、現状、本市において処分場を設置しないという選択肢を採ることは、全て他市町村の施設へごみを運搬するといった手法でも採らない限りできない。他方で、その必要性とは別に、処分場が自分の居住地域に隣接して建設される場合、多くの場合は歓迎されない。いわゆる迷惑施設と捉えられているのが現実である。したがって、現在利用されている大泉地区・岡山自治会に処分場を整備したときと同様に、大荒自治会の同意を得た上で整備を進めていくことが行政プロセスとして大切なことである。7月25日、これまで反対運動を展開してきた市民の会の皆さんから整備の了解を頂き、その後の大荒自治会での説明会では、出席した全ての方が挙手により賛成。自治会長さんから自治会としての同意文書を頂戴した。ご理解を頂いたことに心から感謝を申し上げたい。
8月5日、ふじしま夏まつりに参加。神楽や獅子踊りなど、地域で大切に受け継がれてきた伝統芸能祭は見応えがあった。雨天のために同時開催の焼肉フェスティバルは中止に。降り止まない雨が気になり市役所に登庁すると、5月のときと同様に河川の氾濫の危険が市内各地で高まっていた。その後は、深夜から早朝にかけて、災害対策本部の立ち上げ、避難準備・高齢者等避難開始、避難勧告の発令と対応に追われた。国や県は助言はしてくれても、その最終的な判断、対応は住民に最も近い距離にいる市役所に委ねられているのだ。
今回の対応では避難指示を出すことはなかった。しかし、もっと激しい雨が降り続けば人命に関わる河川の氾濫につながりかねない瀬戸際だった。したがって、市の役割として、たとえ深夜であっても、命の危険が迫っているときには迅速な避難を呼びかけることを、市民の皆様にはぜひご理解いただきたい。
ごみ処分場の問題も災害対応の問題も、市民の皆様の理解と協力がなくてはしっかりとした対応をすることはできない。今後も市民の皆様の心に届く言葉を発していきたい。
皆川 治
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