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広報つるおか2023.6月号

更新日:2023年5月25日

市長の一筆入魂(64)

 軽快な足取りで出発したものの、急な登りに入ると歩みは重くなった。
 令和5年5月5日、日本国555フェスタ2023に参加し、久しぶりに山に登った。日本国は、温海地域小名部地区と新潟県村上市小俣地区にまたがる555メートルの山。やまがた百名山、日本百低山でもある。その山の名の由来は、大和朝廷の最北端の支配地域と関連があるとする説や、将軍にこの山の日本無双のタカが献上されたことにちなむなど、諸説あるらしい。


 晴天に恵まれた集落を歩き始めると、かつての宿場町の面影が残り、沿道には登山客を見守る地域の人たちの姿が。途中で山桜を植樹した辺りまでは散策を楽しんでいたのだが、その後、杉林から雑木林になるにつれ、傾斜はきつくなった。
 間もなく中間点を迎えようとしていたとき、少し前を登っていた女性が道を踏み外した。すぐ近くに消防職員を含む地元の実行委員会のメンバーがおり、担架を用意し、救助に当たった。百低山と侮るなかれ、低くとも山は山、油断はできないことを思い知るとともに、機敏に対応した救助チームが頼もしかった。


 小学生と中学生の子供と一緒に、山と田んぼに囲まれた故郷にUターンして10年目を迎えた。子育てが生活の中心だった暮らしが一区切りを迎え、大人だけの生活になると、これまでの子供が喜ぶ肉中心の食卓から、春は山菜、タラの芽やウドなどが、毎日のように主役となった。登山イベント会場の小名部公民館では直売も行われており、新鮮な山菜も気になったのだが、ついついあつみ豚のソーセージやベーコンに、そして幻のお米・山形95号に手が伸びた。


 5月8日をもって本市の新型コロナウイルス感染症対策本部は廃止となった。感染症法上の位置づけが2類相当から5類に変更され、新型コロナは季節性インフルエンザと同様の取扱いとなったのだ。振り返ると、3年余りにわたって感染症を起因とする様々な行政課題に全庁を挙げて取り組んできた。令和2年3月には市内の学校を一斉に休校とする必要に迫られ、同年4月の最初の感染者の確認の際は、市有施設を原則休館とするなど、今まで経験したことのない対応の連続だった。その後も、大規模なクラスターの発生などの事態に対し、庄内保健所、鶴岡地区医師会をはじめとする関係機関と連携し、感染症のまん延防止と社会経済活動の両立に取り組んできた。この間、対策・対応にご尽力いただいた関係各位に改めて厚く御礼を申し上げたい。


 人は誰しも何らかの荷物を担いでいる。先が見えないと思うこともあるかもしれない。それでも、一歩一歩、ある所まで運んでしまえば、休息が待っていた。登山後の楽しみ、ワラビのみそ汁とおにぎりが疲れを忘れさせてくれた。

皆川 治

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