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広報つるおか2022.4月号

更新日:2022年3月25日

市長の一筆入魂(50)

 東欧の国・モルドバ共和国を訪問したのは令和元年10月のことだった。東京オリンピック・パラリンピックのホストタウンとして、同国の選手団を迎え入れる準備のためだった。同国オリンピック・スポーツ委員会のジュラフスキー会長やブマコフ駐日大使にお会いし、事前合宿受入れ合意への署名を行った。ワイン祭りが開催されていた首都キシナウの広場では、多くの市民が平和な秋の一日をおう歌していた。そのお隣の国・ウクライナへのロシア軍による侵略、核を背景とした威嚇、人々の穏やかな暮らしが壊され、脅かされている。


 3月5日、荘内看護専門学校の卒業式が行われた。コロナ禍が続く中、家族の同席は3年ぶりとなった。りりしく、たくましく成長した卒業生が入場してきたときの感激はいかばかりであっただろう。卒業生総代の齋藤美央さんは、実習の際、患者さんが大切にしている食習慣、その背景に守り続けて来た食文化があることを知った。食習慣の改善のための食事制限だけではなく、患者さんに寄り添った方法を提案し、受け入れられたエピソードを紹介してくれた。想像以上に大変だった看護への道を支え合った大切な仲間との別れのとき、幾度も声を詰まらせながらの答辞に目頭が熱くなった。

 看護学生が入学した令和元年度は山形県沖地震が発生、翌年には令和2年7月豪雨、今なお続く新型コロナウイルス感染症の影響、そして戦火の中で医療・看護に従事する人がいる現実。3年間の学びは様々な出来事に直面し、苦難の連続だったに違いない。厳しい環境の下で後輩にバトンをつないでくれたその思いを大切に、市では1学年の定員を現在の20人から30人に増やす学校の移転新築に向け、新年度に設計を行うなど医療・看護人材の確保・育成のための環境整備を推進していく。

 
 東日本大震災から11年、実はあの年、ウクライナを、原発があるチェルノブイリや首都キエフを訪問していたはずだった。あのとき、宮城県石巻市で大震災に遭遇した私が東京に戻ったのは5月のことだった。その直前、4月にウクライナへの出張があり、東京にいれば私もそれに加わっていたはずだったのだ。


 3月2日、鶴岡市平和都市宣言から11年のこの日、私は、ヒロシマ・ナガサキの被爆者が訴える核兵器廃絶国z署名に賛同し、署名した。署名は国連に提出されるという。緊迫した国際情勢に接し、核なき世界、戦争のない永遠の平和と文化の構築を、平和都市を宣言する鶴岡市の長として改めて強く決意した。


 混とんとした世界情勢の中で令和4年度が始まる。原油、食料、資源価格への更なる影響も懸念される中、地域循環型経済の推進や多様性を認め合う持続可能な社会づくり、SDGs未来都市の取り組みは一層重要となる。その基礎に戦争のない平穏な生活を取り戻すこと、平和と文化の構築を強く願っている。

皆川 治

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