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広報つるおか2022.9月号

更新日:2022年8月29日

市長の一筆入魂(55)

 夏は夜。蛍を探して集落の水田、水路周辺を歩いた。私の住む集落では夏にかけて住民が毎晩蛍の観察を行っている。生き物を通して水田、水路の様子を知り、食料の源の自然を守っている。
 
 その穏やかな夜から数日後、その日は山形県市長会の総会が酒田で開催される日だった。8月3日、県内に大雨特別警報が発令され最上川が氾濫、改めて災害はいつやってくるのか分からないことを実感させられた。
 
 8月3日午前、阿部副市長や宮崎危機管理監を交えて打合せを行った。その段階の予測では、深夜に近づく頃、藤島川と京田川の水位が上がり、避難所の開設の準備が必要となる可能性があった。災害対策本部の前段階となる災害警戒本部を立ち上げるべきか、午後1時の段階で再度協議することとした。1時に集まると状況が改善し、予測では高齢者等への避難の呼び掛けや避難指示の発令の必要はないだろう、という意見で一致した。午前の段階では市役所を離れるか迷っていたのだが、その協議を経て酒田へ向かった。
 
 本市では、市道泡滝大鳥線の5か所が損壊、通行止めとなった。それ以外では林道の損壊や、枝豆、ナスなどの夏野菜への被害、鼠ヶ関港等へのカヤの漂着などがあったものの、平成30年や令和2年の様な全市的な災害とはならなかった。一方で、県境を挟んだお隣の村上市では土石流、住宅の浸水、断水などが発生しており、雨雲の通り方次第で本市も甚大な被害と紙一重だった。JR羽越本線は運転の見合せが続いた。村上市にはニーズ調査のための職員を3名派遣し、水道の復旧に向けて要請があれば対応を検討することとした。
 
 8月6日、水焔の能へ。今年は酒井家庄内入部400年の節目の年、黒川能は庄内藩酒井家とも深いつながりがある。藩主の代替わりの際には能が披露され、その際拝領した装束や能面は時代を越え、令和の御代まで引き継がれているのだ。
 
 8月7日、鶴岡東高校が夢の舞台、甲子園に登場。佐藤叶人主将は、もちろん世代は違うが大泉野球スポーツ少年団の後輩に当たる。前田選手、土屋選手のホームランなどで打ち勝って2回戦へ。だだちゃ豆の収穫に明け暮れる地区の人たちに、そして鶴岡市民に大きな勇気と希望を与えてくれた。その夜、鶴岡アスレチックスクラブの女子4×100mリレーチーム(小学6年生の難波、後藤、菅原、渡部選手)が、表敬訪問の際に公言していた54秒台の目標を達成し、見事東日本チャンピオンに輝いたとのうれしいニュースが飛び込んできた。感動をありがとう。
 
 コロナ、物価高、そして豪雨。広島、長崎への原爆投下による惨禍から77年の夏。平和、穏やかな暮らしを取り戻さなければならない。8月1日の朝、私は市役所の玄関に立ち、行き交う職員、市民の皆様に「おはようございます」と声を掛けた。夏休みの親子連れ、由良からのバスに乗り、杖をついて手続きに向かう高齢者。戦争のない世界も、挨拶の交わされる日常から。市民の命を、暮らしを守る使命を私たちは果たしていく。


皆川 治

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