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広報つるおか2021.8月号

更新日:2021年7月28日

市長の一筆入魂(43)

 今では風邪をひくこともめったにないが、中学校のときには元気なときも居心地の良い保健室に顔を出していた。ある日、道に迷った小学生を見掛け、保護者に連絡するよう公衆電話に連れていき、10円玉を渡したことがあった。名前は名乗らなかったのだが、その後、私がやったことだと分かり、周りの人に褒められ、保健室の先生に報告に行ったことがある。そのとき先生は、そんなことを喜んでいては男が下がる、「当たり前のことをやりました」と言いなさいと、教えてくれた。先生の一言が忘れられない。
 広報6月号の本欄に、去る3月市議会に提案した鶴岡市中小企業振興条例案のことを書いた。この条例案に関して、本市から鶴岡商工会議所に文書で意見照会を行ったところ、6月24日、同会議所より、これまで申し上げてきた(条例案に)「反対はしない」との表現は、同会議所の「一致した見解や立場を示したものではない」との回答を頂いた。この条例案については、本年2月に鶴岡商工会議所、出羽商工会に対して、共同でコロナの影響に関するアンケート調査を実施することと併せて紹介し、意見を伺っている。同月に開催した市経済対策会議でも両機関からの出席者に説明を行っている。また、3月に実施したパブリックコメントでも条例案に反対する意見はなかった。
 こうした経緯を踏まえ、市では鶴岡商工会議所は条例案の内容やその成立に反対はしない立場であると認識していた。3月での可決・成立を目指して提案された条例案に「反対はしない」ということは、私は条例の早期の成立を求めていると同じことと受け止めていた。そこで広報に、「鶴岡商工会議所も早期成立を求めている」旨書いたのだった。今般、同会議所から、組織として「一致した見解や立場を示したものではない」ことが示されたことから、一筆入魂6月号の文章中「鶴岡商工会議所」は削除、訂正し、おわび申し上げます。
 市役所の思いは、小規模企業を含む中小企業の振興を図りたい、ということに尽きる訳だが、そこにいかに多様な声を正確にきめ細かに反映させることができるか、併せてできる限りの迅速さも求められるのだから、その両立は簡単ではない。条例案は、3月市議会に続き、6月市議会においても継続審査となった。地域経済の基盤である中小企業の振興に何が必要なのか、市当局も、議会も、関係する様々な方々も、考え、提案し、そして実行することが大事であるとの思いは同じはずだ。市でも、「新規創業促進助成金」や「空き店舗解消リフォーム事業補助金」、非正規からの「正社員化促進事業奨励金」など、様々な支援策を用意している。条例案の継続審査を経て、全ての関係者が中小企業の果たす役割重要性を一層理解し、一体となって取り組むことにつながることを願っている。今回改めて、相手方の意向を的確に受け止め、それを正確に伝えることの重要性を教えられた。丁寧な対話を更に進めていきたい。
 コロナ禍のオリンピック・パラリンピック、度重なる自然災害。この夏、工夫して花火が上がるありがたさ、平和の尊さが胸に迫る。学童疎開の受入れがご縁の江戸川区との友好都市盟約も40周年の節目を迎えた。昨夏、白甕社の元委員長で広島で被爆された三浦恒祺さんの体験を伺う機会があった。核なき世界、現実の社会、政治の中で、その理想へはいまだ遠いのかもしれない。それでも本年の禁止条約の発効、また、鶴岡市平和都市宣言から10周年を迎えた夏、もう一度、平穏な暮らしの実現、平和と文化の構築は私たちの責任なのだということに思いを巡らせたい。

皆川 治


 

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