広報つるおか2025.5月号
更新日:2025年5月1日
市長の一筆入魂(87)
桜が開花したことが話題になる朝方、枕元にウグイスのそろそろ起きなさい、という美しい声が繰り返し聞こえる。
4月8日は朝日中学校の入学式へ。カタクリが咲くのは今年はいつ頃だろう。温かい部屋から窓の外、つい先日まであったという雪が消えたグラウンドを眺めた。朝日地域では、今年6月30日、新しくなった朝日庁舎及び消防署朝日分署が供用開始される。この新庁舎の1階には、多目的スペースを設けており、中学生や高校生が勉強をしたり、地域の皆様が打合せやバスの待合室として利用したりできるようになっている。大人もこどもも、ぜひご活用いただきたい。
その日の夜は温海地域へ。越沢地区で栽培された「ひとめぼれ」を使用した清酒「摩耶姫」と越沢三角そばを味わい、アピールする催しに参加した。
今年は、鶴岡、藤島、羽黒、櫛引、朝日、温海の6つの市町村が広域合併した、平成の大合併から20周年の節目の年。東北一広くなったことを実感しながら、朝日地域から温海地域へ。そして4月10日は、市中心部に立地する朝暘第三小学校の入学式へ。広い市内を移動し、ハタチの鶴岡市の春を感じた。
5年前の令和2年1月の本欄に、キッズドームソライのことを書いた。悪天候時や冬期間でも、こども達が体を思いきり動かして遊べる大型の屋内遊戯施設のニーズを踏まえ、平成27年7月頃から官民連携による本格的な検討が行われ、平成29年8月に整備着工、平成30年11月に開業した施設だ。この施設の整備・運営の方式については、平成28年11月までの段階で、整備費用(総工費約12億円)に対し鶴岡市が2億円を補助し、運営については民間が行うことが事業の大枠となった。
あれから時はめぐり、この春の鶴岡市議会3月定例会では、「ソライ」の利用者負担軽減をめぐって、賛成、反対が割れ、激しい議論となった。最終的には、「ソライ」の利用料を小学生まで無料などとする「遊戯施設利用料軽減事業補助金」について、これを削除する修正案が議員から提出され、賛成13人、反対12人の賛成多数で可決された。
市当局と議会、大人たちの論争の一方で、肝心のこども達が取り残された感があることは否めない。4月16日、第4回鶴岡市こどもの遊び場に関する協議会が開催された。議論を踏まえ、こどもまんなかの観点から対応していく必要がある。
市では3月に「鶴岡市こどもの遊び場整備方針」として、「遊びに本気宣言!」を策定している。こどもは、遊びを通して自らの限界に挑戦し、身体的にも精神的にも成長する。集団の遊びの中で自分の役割を認識し、自らの創造性や主体性を向上させていく。こども達のために今何ができるか、という視点で解決を図りたい。
皆川 治
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