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広報つるおか2022.8月号

更新日:2022年7月28日

市長の一筆入魂(54)

 平成18年4月から3年間米国で働く機会があり、その際、価値観の違いに驚いたことがあった。性差による差別が禁止され男性と女性が平等に扱われることはもちろんのこと、米国では年齢によって就業に制限を加えることが差別に当たるというのだ。日本では当たり前の定年退職が、当たり前ではない社会。米国では働く能力があるのに年齢を理由に雇用を打ち切られることが不当な差別となっているのだ。


 7月4日の部長会議では、私自身が指摘を受けているハラスメントの問題を含む働き方や、ジェンダーをめぐる対応に関する価値観が大きく変わったこと、これをしっかり認識、理解し、私自身はもちろんみんなで変わっていこうという趣旨のお話をした。部長会議の会合の持ち方自体も働き方改革に取り組む必要があった。形式的な会議からより実質的な会議へ、限られた時間を効果的に使い、成果を上げていくことが求められていることも確認した。もっと活発に意見交換ができる、ハラスメントのない明るく働きやすい職場へ、組織一丸となって変わっていく。職場環境を良くするために、上司も部下も、同僚も、力を合わせて市民の皆様の幸せのために働きます。そのための努力を継続します。


 7月3日、本市では年ぶりに山形県地域史研究協議会が開催された。開催地の市長としての祝辞の中で、私は本当は歴史を勉強したかった、という話をした。高校を卒業して大学の農学部に進学したのは、代々農業で生計を立ててきた父が、農学部以外は進学を認めない、と言ったからだった。実際のところは野球ばかりで明確な将来プランもなく、ろくに勉強していなかった私は、父に反論できなかったのだった。その日は村のお宮の清掃の日、朝仕事を終えた私は、すがすがしい気持ちで、今も地域の中に息づく歴史、木村堰から敵味方を超えて平和を織った遠藤虚籟まで、思いを伝えた。


 安倍晋三元首相が凶弾によってこの世を去った翌朝にこの文章を書いている。政治家の仕事は時に残酷だ。それでも夢がある、と思っている。歴史とは、今の価値観で裁くことではなく、そのときどのような時代背景で、思いで立ち向かったかだ、と学んだことがある。大学は歴史ではなく、農業経済を学ぶことになったが、今となっては様々な制約が農業・農村の課題に向き合うことを助けてくれたし、結果として故郷に帰るきっかけとなった。至らなかったことは改めて、みんなの力を借りて、対話で理解を得る努力をして歩んでいく。


皆川 治

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